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チェロ・黒川真洋さん(2023年1月~3月)

チェロ・黒川真洋さん(2023年1月~3月)

チェロ・黒川真洋さん(使用楽器Cat.no.33 ロレンツォ・マルキ 1983年製)の活動リポートです。


活動報告:
ドイツ、カールスルーエでの生活も残りわずかとなりました。
2月頭に自分の室内楽の試験もあり、他に自分の組んでいる室内楽のメンバーの試験もあり
1月新年明けて毎日休む時間もなくリハーサルやレッスン、コンサートをこなしました。
弦楽四重奏、ピアノカルテット、ピアノトリオなど違う編成の室内楽をたくさん組めたことは、室内楽が大好きな私にとって、とてもハードながら良い経験でした。
1月にはニューイヤーコンサートで、オーケストラの大きなプロジェクトがありました。
3学期目が、プロジェクトに参加できる最後の学期で、そこでチェロのトップとして参加できまし
た。R.StraussのRosenkavalier、M.RavelのLa Valseをメインに他にもJ.Straussなどワルツの曲を集めたプログラムでした。それぞれ必ずソロパートが出てくるので最初のリハーサルから非常に緊張しましたが、指揮者もとても友好的なキャラクターで、留学生の私にも居心地の良い環境で学ぶことができました。

(ニューイヤーコンサートの指揮者と)

コロナ明け、2年ぶりのニューイヤーコンサートには満席プラス立席となる大盛況で拍手も多くい
ただけて、コンサート後はオーケストラメンバーで楽しく打ち上げをしました。
こういったヨーロッパの雰囲気が私はとても好きです。 

(ニューイヤーコンサート最終日の様子)

また、1学期目に師事していた私の尊敬する大好きな室内楽の教授のマスタークラスもあり、久しぶりに教授の部屋にノックできた瞬間には、ここで音楽を学ぶことのできる環境に感謝の気持ちが更に高まりました。当時は理解が難しかったドイツ語も今は少しずつ聞き取ることもでき、自分の気持ちも伝えることができるようになりました。更に教授と密に話せたことが嬉しかったです。こうして努力も実り、自分の室内楽の試験は最高点で通過できました。

       
(共に試験を受けた室内楽のメンバー)

その後、3月から小澤征爾音楽塾のオペラプロジェクトへ参加するため、レッスンや試験を終えてすぐに日本に帰国しました。私の大好きな、ラ・ボエームというプッチーニの作品を1ヶ月勉強しましたが、とにかくその音楽の美しさに感動の毎日で、この世界からまだ抜け出せずにいます。オペラはシンフォニーと違い、歌があり、演技があり、舞台があり、美術があり…まさに総合芸術であり、勉強するたびにその壮大さに感動しハマってしまいます。
ラ・ボエームは愛への喜び、尊さ、そして絶望、儚さ、と多くの感情がストーリーと共に溢れるの
でリハーサルでも何度も胸が苦しくなってしまいました。素晴らしい作品を勉強でき、本当に幸
せな日本での時間でした。
また弦楽四重奏もミニコンサートのためにこの期間に勉強することができ、私の尊敬する大好きなメンバーと密にリハーサル、そして尊敬する大好きな先生方のレッスンを受け、改めて室内楽が大好きなことを実感できました。

この4月からの最後のドイツ学生生活は室内楽、そしてもちろんソロの勉強も頑張っていきます!


【プロフィールはこちら】
黒川真洋

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